ここでは、経営者の頼れる、頼るべき相談相手について見ていきますので、相談相手探しの参考にしてみてください。
経営者の主な相談相手としては、税理士・会計士、経営層・幹部、従業員、銀行、コンサルタント、経営者仲間、占い師といった存在があげられます。
「え、占い師?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、決して賑やかしであげているわけではありません。実際、相談相手として占い師を顧問として迎えている経営者は多いのです。
そのあたりの理由も含めて、それぞれの相談相手ごとに、わたしの所感も交えながらメリット、デメリットについて解説していきましょう。
メリット:煩雑で正確性の求められる税務・会計の業務を任せられる。専門知識を持ち、節税の助言も。税務処理、税務書類作成は税理士だけに認められた行為。
デメリット:顧問料がかかる。実力のある税理士・会計士は高額で、格安税理士・会計士はお値段相応が相場。
所感:税理士・会計士によって顧問料はまちまちながら、それなりの出費は必要。税務・会計関係にかんする経営サポート・アドバイスは期待できるものの、人事や営業などそれ以外は専門外。ただし、節税対策のアドバイスや面倒な会計処理をしてくれるので、顧問料に見合った活躍をしてくれる事務所との契約なら損はないでしょう。
メリット:身内なので、外部の人間よりも詳細を話しやすい。経営者の性格を理解しているほか、社内の事情に精通している。
デメリット:経営者に人望がないと本心から相談に乗ってくれない。経営層・幹部に、相談する分野の専門知識や経験があるとは限らない。
所感:社内秘の情報など、ドメスティックな相談を気兼ねなくできるのが、経営層・幹部への相談。会社経営の苦楽をともにしてきた仲であれば、あうんの呼吸で的確な助言がもらえることも。半面、イエスマンばかりの幹部だと不毛な相談に。また、相談内容によっては経営者が失脚するリスクもあるため、「困ったから」と安易に経営層・幹部に相談するのも考えものです。
メリット:従業員のモチベーションが高まる。経営者目線にはない意見がでてくる可能性がある。
デメリット:経営にまで踏み込んだ判断ができない。従業員が萎縮して意見がでてこないことも。
所感:経営者からすると新鮮な意見が期待できるのが、従業員への相談の魅力でしょう。従業員数が多ければ、それだけ多くの意見を聞くことができます。また、会社のトップから相談されることで従業員のやる気がアップしますが、幹部同様、イエスマン化した従業員だと時間の無駄となることも。いい意見がでれば耳を傾け、「あくまで参考までに聞く」「興味深い話がでればラッキー」というスタンスが吉ではないでしょうか。
メリット:キャッシュフローを客観的にみながら、長中期的にサポートしてくれる。もちろん、金融面のサポートも。
デメリット:自行にメリットがなければ動いてくれない。融資が焦げ付きそうにうなったら即回収。
所感:兎にも角にも自行が損をしないかどうかで動くのが銀行。融資先の経営がうまくいくように支援してくれますが、あくまで融資が回収できなくならないようにするため、とドライに割り切ることが大切。銀行への相談は、経営がどうにもならなくなる前に、早め早めに先手を打ってコンサルテイションしてくるのが賢い方法です。よくも悪くもシビアなのが銀行なので、その冷静な目で経営をチェックしてもらうようにしましょう。
メリット:経験豊富なコンサルならそのノウハウを吸収できる。第三者の目線で経営効率化をアドバイス。
デメリット:契約形態によってはコストがかさむ。コンサルのノウハウが自社に応用できないことも。
所感:経営のコンサルタントなわけですから、経営全般について幅広く相談できるのがコンサルタントの強み。一方、コンサル腕によっては中途半端なアドバイスになってしまい、自社に生かせないというケースもままあります。また、相談を請け負って助言・指導することが商売なので、それなりの費用がかかります。無駄な出費としないためにも、契約する前にしっかりとコンサルタントの実力と、自社にマッチしているかを確認しましょう。
メリット:仲間の事情を聞くことができる。独自の情報を提供してもらえることも。
デメリット:ライバルに情報が洩れるリスク。相談内容によっては関係性が壊れる。
所感:信頼できる経営者仲間であれば、同じ経営者としての立場からアドバイスももらえます。また、同じような境遇を経験した人であれば生きた情報を聞けることも。
ただし、経営者仲間とはいえ、この世界ではライバル。相手によっては相談内容を逆手に取ってよからぬ噂の発信源となったり、トラブルのもとになったりすることもあるため、慎重にならなければなりません。情報漏洩の危険性もあるので、本当に心底信用できる相手に、必要最小限の相談を持ちかけるだけにする必要があるでしょう。
メリット:統計学にもとづいて客観的に意見してくれる。決断の後押しをしてくれ自信になる。
デメリット:いい加減な占い師を選ぶと、いい加減な言葉しかでてこない。
所感:占いといっても、カードを引いたり手相を観たりする「運」で占う占い師に相談するわけではありません。ビジネスに活用するのは、統計学などの根拠にもとづいた占い。バイオリズムにのっとった四柱推命や、気候や風土の統計から生まれた風水などがそれです。取引先の心証を悪くしない吉日、うまく事業継承するタイミングなどを、経験や知識を元に占います。
しかし、何よりも重要なのが占い師選びです。ビジネスに理解のない人物、たとえば恋愛運を専門としている占い師に経営を相談してもダメ。名前だけで選ばず、しっかりと仕事・経営の占いの実力のある占い師を選びましょう。
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